18世紀から19世紀へ 

 ブレイス・マス(1800年頃製作)

製作者:ブレイス・マス(BLAISE MAST)/(フランス)

1800年頃製作

 

ぎりぎり19世紀ギター(笑)。よく見るとボディラインが先に紹介したバロックギターとよく似た形状で、くびれも浅いです。このギターは単弦の6本です。表面板はネックまで達しており、18世紀の名残を見ることができます。時代の過渡期を物語っているようです。 

弦長は 約650mm ですが現代のギターと異なりボディがネックの11フレット付近まで膨らんでいますので事実上約640mmの演奏感覚なのです。

表面板のワレが無く、フレット(象牙製)の状態も悪くありません。側板には小さなキズが1つだけ見られますが修復済みで、この時代のものにしては じつに良いコンディションです。ヘッドのデザインは近代的ですね。この楽器は良く鳴りますよ。約200年前の楽器! およそ100万円ナリ。 (注:1998年現在の販売価格です)

 

・全長:905mm

・胴長:447mm

・弦長:648mm

・表面板:松

・裏板・側板:メープル(単板)

 

裏板・側板はツキ板ではなくメープル(カエデ)の1枚板。 装飾はアワビをカットしたものです。資料によるとドイツ(ベルリン)とスイス(ジュネーブ)の博物館にこの製作者ブレイス・マス氏の楽器が展示されているそうです。

 

 


 (C) 1998 CRANE / TSULTRA info@crane.gr.jp 


  BACK