19世紀のスタンダード? 

 ルネ・フランソワ・ラコート (1834年製作)

製作者:ルネ・フランソワ・ラコート(フランス)

1834年製作 

 はい、オリジナルのラコートですよ。かのF.ソルもこのテのラコートを弾いていました。 ラコートさんはもともとリュート製作家でもあります。パノルモに対して絶対数が少なめといわれています。高値で取引きされる例も多いとのこと。パノルモよりひとまわり小柄で軽いボディです。

 この楽器は指板の付いているタイプのなかではオーソドックスなモデルのようです、いわばスタンダードといったところか?。高価な楽器は指板の高音部と表面板の接続部に亀裂が無いか、剥がれていないか、ネックと指板が浮いていないかをチェックしましょう。割れていてもちゃんと修復してあればあまり大きな問題ではないと思います。この楽器は新宿クロサワ楽器さんにて撮影。御協力ありがとうございました。

全く同じフォルムでありながら装飾や指板やヘッドの形状の異なるモデルも多く存在します。私がいくつかの店頭で見たラコートは150万円〜200万円〜?のものが多いです。日本国内では異常な高値のせいか個人的に海外のオークションや知人づてで輸入されている方もおられるようです。

 

・弦長は620mm程度

・表面板:松

・側板:松にマホガニーのツキ板

 

 

 

 

もちろんラコートの機械式糸巻きのモデル(1828年製作)も存在します。ラコートはギターの部品(指板、ネック、指板、ブリッジ、ボデイ...様々)を大量生産しておいて、あとからそれらを組み合わせて1本の楽器として販売していたために、良く似ていても部分的に仕様の異なる楽器がかなりあるようです。

 


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