● 大和マークでも楽器用木材を取り扱います

ギターのロゼッタや貝装飾パーツといえば大和マーク！　個人ルシアーから大手ギターメーカーまでギター製作にかかわる人ならどこかでお世話になっているハズ。ロゼッタの品質にかけては海外の著名な製作家の多くが同社の顧客であることから品質とともにその名をよく知られた存在です。知ってる人はみんな知ってる、知らないひとはぜんぜん知らない、だけど知らないうちに使ってる、それが大和マークの製品。製作はやんなくてもサドルを交換したりブリッジピンを無くしてスペアが必要になったりでお世話になっている人も多いハズ。私も個人的に製作用の特注パーツを何度も依頼しているので絶対の信頼を寄せています。さて、その大和マークさんがトーンウッドの販売を開始しました。先月（2006年10月）のセントレア空港の展示会でもさっそくトーンウッドの出品があり訪問客はもちろん出展者である多くの製作家の注目を浴びていたことは記憶に新しいでしょう。

カナダ在住の製作家の御好意もあって確かな品質を確保し、日本でも頒布が実現したとのこと。Lutz Spruce といったお薦めの材料にも注目です。製作家の目で選んだ木材。以下の説明文もじっくり御覧になって検討してみてはいかがでしょ？　2006年11月現在の価格表を掲載しておきますっ。



大和マーク(株)
Tel : 052-461-3245
Fax : 052-461-3249

【木材の価格表】

<<表面板>> 　品名　　グレード　　サイズ　　価格

1 ：Sitka Spruce "Bearclaw" 56 x 22cm　　　12800円

2：Sitka Spruce(Alaska) 3A Grade 56 x 21cm　　　8500円

3：Lutz Spruce 3A Grade 55 x 21cm　　　14000円

4：Western Red Cedar Master Grade 55 x 22cm　　　10700円

5：Western Red Cedar AAA Grade 55 x 22cm　　　9900円

6：Engelmann Spruce AAA Grade 56 x 22cm　　　10200円

7：Engelmann Spruce A Grade 56 x 21cm　　　4000円


<< サイド&バック材 >> 　品名　　グレード　　サイズ　　価格

8：Fleamed Maple AAA Grade 87 x 11, 55 x 22cm 23000円

9：Fleamed Maple AA Grade 87 x 13, 55 x 22cm 16500円



　

カナダ・ブリティッシュコロンビア州からアメリカ・アラスカ州のPacific Oceanに面した海岸沿いに生育するSitka Spruce. その中でも極めて稀とされる Bearclaw(熊の爪) 柄が表れるSitka Spruceを指す。通常一本の大木から約2000枚のトップが切り出されるが、Book-matchした状態で均等に柄が入っているものは今日非常に希少価値がある。布地の原理と同じく、縦に流れる木目を別のファクターが横方向に掻い潜る為、表板全体の強度は通常のSitka Spruceよりも上である。国内・海外を問わず Bearclaw 柄の音質を好んで指定するミュージシャンは数多い。
　
　

アラスカ州からカナダNorthwestern一帯に広がる広大な土地にそびえ立つ Sitka Spruce. 　材の持つ弾力性が音の伝達を効率的にするという定義において世界中で最も幅広く使用されるトップ材。他の表用材と比較しても絶対数が多いことから、木目の間隔が狭く均一であるものを入手しやすい。樹齢600年〜1000年の大木は輪切りにされた後、木目に逆らうことなくquartersawn(柾目)に仕上げられる。その後西海岸の恵まれた天候で数年間乾燥され、湿度含有率6~7%の状態になった時点で出荷される。
※ Martin社が長年使用しているアラスカ産Sitka Spruceの同一産地に足を運び、一枚一枚セレクトしたものを販売致します。
　
　

カナダ・ブリティッシュコロンビア州北東部から有名なロッキー山脈南部のHigh Mountain地域に茂る巨大なSpruce.
一見してGerman Spruceに似ているが、より端正な美白色と共にピンク色のラインが浮き出ていることもある。他のSpruceと比較すると最も柔軟でありCedarを取り扱うのと同様の注意が必要である。重量が軽い事からSitka Spruceと同一モデルを製作した場合、よりラウドでオープンな音色が得られる。OM,OOOなどのミディアムタイプでの使用がお勧め。
　
　

Sitka Spruce ＋ White Spruce = Lutz Spruce
カナダ・ブリティッシュコロンビア州北西部とアラスカ州との国境付近は得に良質なSpruceが生み出される地区として有名である。この地区にはSitka Spruce, White Spruceが生育しているが、いくつかの大河の集水域に木の自然交種が行われる。それにより誕生した樹齢700年以上のSpruceは Lutz Spruce 又は Hybrid Spruce という名で知られている。そしてこの奇跡的な交種はSitka Spruceの持つ強度/弾力性とEngelmann&White Spruceの特徴であるキメの細かい美しい色調を持ち合せる。
現在、北米西海岸において最も入手困難と云われる最高級のTop材。クラシックギター製作者の巨匠ホセ・ロマニロスをして「最高級のギターに使用されるべきである品質」と称され入手された事から知名度を高めました。他にもギター製作のバイブル書「GuitarMaking Traditional&Technology」の著者Willian R. Cumpianoがメイン材として使用している他、Thompson Guitar, Greenfield Guitarなどの有名ルシアーが「最高に優れた音色」と絶賛しています。
　
　

　年間降水量が多い、カナダPacific Oceanの海岸沿いに幅広く生育する木材。この地域のRedcedarは世界有数の高品質を保つCedar産地として長年世界中に供給され続けている。RedcedarはSpruceよりも柔軟であり、木材中に含まれている湿度の変化がより安定している。Tap toneはよりクリアーで歯切れ、抜けのよいサウンドが体感できる。又、薄い赤色のものからダークチョコレート色まで様々なカラーバリエーションがある。今日では、スペインのホセ・ラミレス社をはじめ多くの著名なクラシック・ギター製作者が好んでこのWestern Redcedarをメインのトップ材として使用している。
　
　

　ブリティッシュコロンビア州南部からアメリカ・ワシントン州、オレゴン州の広範囲に生い茂る樹木。中でもカナダ産のFlamed Mapleはギブソン社のレス・ポールモデルの表化粧板に長年使用され続けている。楽器材として主に使用される木材は通常樹齢８０年以上。古くからバイオリンそして、アーチトップギターのサイド＆バック材として好まれている。別名 Fiddleback , Tiger Maple , Curly Maple などと呼ばれ、色調は白いものからピンク調のものまでと幅広い。Curly調の杢目はquartersawn(柾目)の木取りにおいて顕著に見られ、高密度な事から伸びのある、大きな音量が得られる事が特徴である。