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TOKYOハンドクラフトギターフェス2010/THGF2010 ●
年に一度、私の製作した楽器と日頃の活動の発表の場です。
現物を御覧になり、手にとって、試奏して、
なでまわして、ほおずりして(謎)、
存分にお楽しみください。
動いてしゃべる、等身大のナマ鶴田も御覧になれます!
ライダー・ショーも同時開催です(ウソ!)
サイン会とトークショーも!(無いって)
展示会場で僕と握手!
●日 時:2010年 5月15日(土) 11時〜19時 および 16日(日)
10時〜18時
●場 所:すみだ産業会館サンライズホール
〒130-0022 東京都墨田区江東橋3丁目9番10号(丸井OIOIビル8階)
東京都墨田区 JR総武線、錦糸町駅南口前
●入場料:1000円(税込/2日間有効)
●主 催:TOKYOハンドクラフトギター
フェス実行委員会・TBSサービス
THGFのオフィシャルサイト
・GoogleMapによる地図
・MapFanによる地図
●古楽器、民族楽器から新世代創作楽器まで、東京都内では唯一のジャンルを超えた手工弦楽器専門の展示会です。2005年第一回の府中、2006年、2007年の王子に引き続き、以降は回を重ねて錦糸町での開催となっています。今年は開催第6回目。
過去の展示会の出展例ではアコースティックギター、クラシカルギター、フラメンコギター、アーチトップギター、バロックギター、19世紀ギター、リュート、ウクレレ、モダンマンドリン、古典マンドリン、ブルーグラスマンドリン、バンジョー、ヴァイオリン、民族楽器、創作新スタイルの楽器、弦楽器用品・アクセサリ、木材、パーツ関連..... などなど多様で手工弦楽器の本格的な展示会です。出展者は個人からメーカーまで幅広く、およそ60を超える出展者とブースが立ち並びます!特設エリアでのライブも開催。これだけ多彩で濃い弦楽器専門の展示会は日本で唯一といっても過言ではありません。それぞれの個性的なシゴトをとくと御覧ください。また、試奏も可能ですので製作者と楽器談義に花を咲かせながら、あ〜でもない、こ〜でもないとコダワリを熱く語るもよし。生鶴田とおしゃべりを楽しむもよし。
● 東京での展示会の開催は、恐ろしく高い地価と物価により困難を極めますが、主催者のTBSサービスでは意欲的に企画・運営とPRを展開しています。回を重ねるごとに展示会の運営内容も改善され、出展者や来場者の意見が反映されてフェア自体が進化していることは特筆すべきでしょう。
● 今年の工房CRANEはブース番号25番です。御来場、ココロよりお待ちしております。
【工房クレーン
展示最新情報】2010.5.9
現在
ウチのブースは原則として毎年違う楽器を展示します。つまり前年と同じ楽器は展示しないのが基本ですが、これがけっこうたいへんで、ヒストリカルなコピーモデルにしても、独自のコンセプトモデルにしても、やたら時間と手間がかかってしまいます。しかし、そうして完成した楽器は感慨ひとしお。毎年苦難とヨロコビで展示会を迎えるのです。
● Concept-7
・独自のブレイシングパターン:音響的探求
・ガットフレット:素材の異なる弦に正確な音程を
・美しいフォルム:装飾ではなく形状そのものの美しさ
今回はおよそ5種類のブレーシングパターンを検討し、あれこれ試行錯誤しながらテーマを絞り込んでいきました。最終的な配置は3種類。そのうち、今回は Aの配置(Concept-7a) と Cの配置(Concept-7c)の2本を出展します。
ガットフレットは過去の経験から弦を交換したり張力を変えたときのピッチの修正を期待した発想です。しかし、今回の試みで最終的に外せないポイント、それはじつは「フォルム」なんです。わかりやすくいえばボディからヘッドにかけて全体の「美しさ」です。ボディ形状は18世紀末のフランスのランベールをもとに独自にアレンジしていますが、結局は全体のサイズもひとまわり小さくなり、ラインも異なります。構想から実現に約5年かかりました。ボディフォルムを見ていただくために、あえてパーフリングレスという挑戦も試みています。ここ数年間でさんざん悩んだ成果をぜひ、会場で手にとってお確かめください。
Concept-7a
Concept-7aの構造とフォルム
● 5弦ウクレレ
以前から親交のある弦楽器仲間のロビンさんからウクレレムック(シンコーミュージックから6月頃発売予定)を書きましょうという話がありまして、それで原稿を執筆するにあたって製作したのが今回のウクレレです。(株)HOSCOのウクレレ製作キットにはレベルに応じていくつかの商品がありますが、今回はコンサートタイプキット「UK-KIT-5」を使いました。フツーに作ればフツーに完成して、それはそれでいいのですが、それは取扱説明書どおりでつまんない。説明書の内容をわざわざ記事にする必要も無いし...... どうせならCRANEらしいアレンジでオリジナリティ溢れる作品を作ろうというワケ。
結果として、5弦部分はヘッドの構造を工夫することで理想的に解決し、ブリッジには新たにスルーバック機構を採用、ナットはスカロップを彫ってガイコツ仕上げ。塗装はネックが黒染めのオイル光沢仕上げで、ボディはトリポリ/ロッテンストーンを使ったフレンチポリッシュのセミオープンボア・半光沢仕上げ。弦の選択も過去に無いぐらいのマニアックな構成。そして何より今回気を配ったのがサドルの工夫です。弦の種類をナイロン、フロロカーボン、羊腸のように交換してもオクターブピッチを補正できるようにサドル幅を広げました。サドルの頂点の削り方を変えれば補正できる仕組みです。ちなみにサドル、ナット、ヒールキャップは本象牙です。
記事:2010年5月9日