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■ 013:ひょうたんウクレレ&専用ケース
■製作者:吉田 耀(Akira Yoshida)
■コメント:
【ウクレレ】
・ボディ:ひょうたん(これは、17年ほど前に長崎の実家で母が栽培したものです。とてもきれいな形だったので、壁に紐で吊るしてあったものを貰ってきました。長い間、吊ってあったために、腰のくびれの辺りにセクシーな日焼け跡が残っています。)
・トップ:ヒノキ
・ネック:マホガニー(ネックの形状はカマボコ型。12フレットジョイントでポジションマークはなし。特に意味もなくクラシックギターみたいにしてしまいました。)
・指板:黒檀
・ペグ:GOTOHの一番安いやつ。
・ナット、サドル:牛骨
・ブリッジ:「T's Guitar」さんから購入しました。(手抜きですっ!)
・インレイ:「吉の字菱」という家紋を象牙に彫り込みました。象牙は、東急ハンズ新宿店で端材を購入しました。ちなみに、購入時にはレジで住所と名前を書かされます。
・スケール:310mm(ちょうどベビーウクレレくらいでしょうか)
・塗装:ラックニス、チークオイル
【ケース】
・なんとなくアンティークっぽく仕上げました。
・本体:アガチス(3mm厚なので、正直、強度はほとんどありません。埃よけには十分なんですけど…)
・緩衝材:ウレタンフォーム
・金具:東急ハンズで購入。
● 実奏:音量はサイズ的にもまぁこんなもんかな、という感じです。音質的には、コロコロとしたウクレレならではの音がするので、よかったよかったといったところです。胸に抱えて弾くと、ひょうたんバックだけにずるずる滑ります。
● 感想:作り終わって、我ながらよくできたなぁ、なんて思っていたんですが、改めて既製品のウクレレ(FAMOUS FU-200)を見てみると、なんてきれいによくできてるんだ!と思いました。既製品と比べてもしょうがないんですが、でも、楽器製作の奥深さを実感できた気がします。楽器製作って、ほんとにはまりますね。
● 製作にあたっては、クレーンホームページさんには(勝手に)とてもお世話になりました。ありがとうございます。これからも参考にさせていただきたいと思っています。なので、ぜひぜひがんばって下さい! 現在は、ミニサイズのギターを製作中です。PEPEギター専用弦を使う予定なので、スケールは480mmです。人の影響を受けやすい僕は、19世紀ギターみたいな形にしてしまいました。
【鶴田より】
2,3年前から弦楽器の製作にはまっているという吉田さん。すでにウクレレ、三線などを製作してらっしゃるという、重度の製作病患者(^_^) そりゃそうでしょ、このウクレレの凝った作りを御覧になればいわずとオーラを感じるでしょう。気合いが入ってますねぇ.....。全体が丁寧に作られており、ちゃんとビンディングも付いてるんだもん。しかもケースまで手作り。はい! ヒョウタン・ウクレレ製作検定2級授与! ヘッドに家紋という発想がすばらしい。19世紀ギターにも当時は紋章をあしらった貝細工やヘッド裏にイニシャルの紋を押したものがありました。楽器自体がしっかり丈夫に作られているように見えますね、ネックはうんと細くしてもいいかもしれません(たぶんもっと鳴りますよ)。さすがに製作の本数を重ねるごとに上達してらっしゃるのだと思います。今後の作品が楽しみです!
ケースは3mm厚で充分だと思います。アガチスは軽くて丈夫ですし安価に入手できるのでこのページを御覧のみなさんにもお薦めします。そういえば最近は百キン(ダイソーのような百円均一ショップ)の店に木材が出てるんですよね。こないだ杢の出た角材があって思わず買っちゃったりして(笑)。
ヒョウタン・ウクレレ。じつはいろんな方がメールで「作ったよん!」という報告を頂いているんです。なんて嬉しいことでしょう! 反響があるんですよ、すごく! がんばってConcept3の製作記事を掲載した甲斐があります。このあいだ新たなヒョウタンを田舎の母が栽培して東京までいくつか送ってきました。もう少し乾燥させてから新作に使いたいと思っています。ちなみに、Concept3 は展示会に出展しなかったのですが、じつは九州の母の誕生日にプレゼントしちゃったのです(とても喜んでいました)。