ヘッド部は弦蔵ともマシンヘッドと呼んだりします。ヴァイオリンなどと違って製作家ごとにヘッドの形状が異なります。糸巻きはロジャースやシャーラーといったものが有名ですが、あまり重量の重いものは音が延びにくい傾向があるようです。高級なものは精度も高いので調弦もしやすいですが、交換するときには取り付けネジ幅(ピッチ)を確認しておくべきでしょう。また、長年使っていると弦を巻きとるポールの部分(白い円柱)が割れることがありますがパーツをバラ売りしていますのでカンタンに修理できます。
弦の巻き方の例を示しておきます。巻きの回数は少ないほうが狂いにくいようです。
あと、ギターはヴァイオリンなどと違って製作家は自分のヘッドの形状というのを持っていまして、同じ物が少ないです(量産品は別として)。逆にいえばヘッドを見れば誰の作か、あるいはだれの弟子とかまで解ることがあるぐらいです。
弦を支えている白い部分が「ナット」です。獣(牛)骨とか象牙などでできており6本の溝が彫ってあります。開放弦を弾いたときにビビる(ノイズが出る)場合はこの溝の角度に問題があったりします。また弦の高さも調整できますが低くしようと自分で削る場合は慎重にやらねばノイズがでます。高くするのであればテレホンカードを5mm幅程度に細長く切って重ねればよいでしょう。ナットを変えるだけでけっこう音色も変わります、ブラス(シンチュウ)や黒檀などが用いられる場合もあります。