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工程説明ページ


 14. ボディとネックの接合

 

表面板をボディに接着してからネックをつけてもいいのですが、今回は先にネックを接合する作業を先に行うことにしました。
ヒールとブロックを留めておくためのピンを打ちますが、寸法を測って下穴を開けます。ここも電動工具ではなくハンドビットで地味にグリグリやります。この位置から見るとさほどボディはさほどふくらんでいないようにも見えますが、撮影する角度やレンズの倍率でだいぶ見え方も異なるのです。

 

 

はい、こちらはネック(ヒール)側です。3mmほどヒールを高くしてありますが、この部分を削ってボディとネックの角度や弦長の微調整が可能なのです。ピンの下穴はこのヒール側にも開けておきます。ボディとネックはニカワで接着します。のちの時代に私のこのギターは誰かがリペアしてくれるのかな? 

 

 

今のうちにボディ底部の装飾板を加工しておくことにしましょう。

 

 

骨と黒檀の板をジュエリー・ソウでソゥ〜っとカットします(おっ! オヤジネタが復活してきたかな? いいぞ!)。

 

 

ほいさっさぁ〜〜〜〜! ピッタンコにフィットさせませう。ひたすらノミでセッセと削って合わせます。tころで緊張、おっと「金鳥サッサ」ってのは今でも市販されているんですかね? 私はスーパーや雑貨店では気にも留めませんが...たぶんまだあるんでしょうね、ロングセラーだなぁ....私はまだ生まれて一度も使ったことがありません。金鳥といえば田舎の実家あたりでは至るところに農家の倉庫の壁などにニワトリのでっかいスチール看板が貼ってあったもんです。たいていはその隣にオロナミンCとか、エザキのコンビーフとかぁ、マスプロアンテナの看板もあったりして....。ウチの田舎は九州なのでボンタンアメの看板も多かったです。

 

 

ここでヒールの高さが決まるのでキャップを黒檀板から切りだしておきます。

 

 

はい、なんとかネックとボディがニカワとピンで接着されました。ヘッドはまだ接着していません。ヒールのカバーもまだです。

 

 

側面からのショット。こうやって横向きに写真を撮影してパソコンで見るとボディのシマシマがパソコンモニタの走査線と干渉してモアレが出ちゃうんですよね。

 

 

 

ヒールのカバー(キャップ)は今回使用したリブの端材から同じ材料として切り出します。これをノミで成形して接着し、ヒール先端とボディに揃うように仕上げればよいわけであります。19世紀ギターなどではこのカバー部分だけを象牙で作ったものを多くみることができます。

 

 

あとは表面板とボディの合体ですが、その前にブリッジを作ってヒゲ飾りとともに前もって表面板に接着しておくことにします。

 

 

 


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