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● 書名:Die Laute in Europa 2 (The Lute in Europe 2)
● 発行:The Lute Corner
● 著者:Andreas Schlegel & Joachim Ludtke
● ISBN:978-3-9523232-1-2 ドイツ語と英語併記
● 価格:ハードカバー 約450ページ 24cm x 17cm x 4cm 重量1.4kg
● 価格:約40ポンド(日本円で約6000円)+税+送料
● 2006年に「Die Laute in Europa (The Lute in Europe )」という文献が出版されたのです。貴重なオリジナル弦楽器がこの1冊に数多くカラーの細密な写真で紹介されていました。レプリカ/コピー楽器ではなく16世紀、17世紀当時に製作されたリュートの数々とバロックギター3挺。それだけでもかなり貴重な文献でした。
そして2011年に「その2」としてこのDie Laute in Europa 2 (The Lute in Europe 2)が出版されたのですが、「その1」の内容を包括しているので、購入するなら「その2」だけで充分です。著者は両方ともスイスのシュレーゲルさん。
その1は約120ページのソフトカバーで、鶴田は当時2800円にて入手したのでした。
しかし今回の「その2」は続編ではありません。掲載されている楽器は「その1」の内容がほぼそのまま、それに加えてシターン族やバロックギター、ヴィウエラ、19世紀ギター、マンドリン族、モダンギター、ポルトガルギター、バンドゥーリア、さらにマーチンのアコギやギブソンのアーチトップ、フラットマンドリン、ダメ押しでフェンダーのテレキャスまで登場。もはやこの本のタイトルから大きく逸脱していますが、ある意味「これ一冊でおなかいっぱい」になります。 但し、モダンギターやアコギやエレクトリックは他の専門書を見たほうがいいでしょう。
古楽器系に重点が置かれており、様々な研究者が協力しています。私の知り合いの製作家たちの執筆も見られます。バロック期以前の楽譜や版画なども多数。一部にレプリカ /コピー楽器もありますが、基本的には当時製作された貴重な楽器ばかりです。20世紀に各国で出版された各種の楽器関連文献に散見されたオリジナル楽器のほとんどが、ここに集約されているというだけでも素晴らしいと思います。楽器ごとの調弦や一部にブレーシング等も掲載されています。古楽器製作にかかわる人には激しくオススメします。ドイツ語と英語ですが、写真と図版が支配的。
付録の60cm x 90cm のギター&リュート歴史マップがこれまた圧巻。
ハードカバーで製本されており、24cm x 17cm で450ページ、厚さも約4cmに及びます。
重量が1.4kgもあって、書籍とはいえ海外から輸入すると送料もけっこうな金額になります。
2011年に「その2」が発売されたものの、あっというまに売り切れまして。不覚にもボンヤリしていた鶴田は買い損ねていましたが、今年(2020年)の5月に再版されました。
クレーンホームページとしては、来年はこの本にすら登場しないようなマニアックな楽器を紹介していかねばなりませんな ^_^;
記事:2020年12月17日