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● 名称:リーマ
● メーカー又は販売店:GEWA / Stewart Macdonald’s 社(USA)
● 型番:1:30のテーパのもの(3刃)
● 記事:以下参照
● 価格(参考程度に):$32.15
■ 説明
これも弦楽器製作では必需品といっていいでしょう。直径とテーパのピッチが数種類ありますので目的に応じて選びます。長さも様々ですがテーパー(Taper)つまり傾斜の度合いは一般的には1:30で、ヴァイオリンや、チェロ、リュート、マンドリン、ギターともに最も一般的ですが、チェロでは1:17や1:23あるいは1:25と様々でコントラバスは1:17が多く、古い時代のマンドリンやバロックギターなどでは1:40、1:35、1:30があります。リュートの場合は1:30かむしろもっときつい1:23ぐらい?が歴史的だそうです。
上の写真はヴァイオリン用で1:30のテーパのもの(3刃)ですが、私自身は19世紀ギターなどの木ペグ用に使っています。リュート用のリーマは先の直径が4mm(まれに3mm)程度が一般的で、分数ヴァイオリン(お子さま用の1/2サイズとか1/4サイズとか)で使うリーマが代用できるようです。
上の写真のリーマは3つの刃が付いており、全周に刃がくまなく付いているわけではありません、このほうが切削して回転させているうちに真円に近くなります。一方、下の金工用リーマのように刃が360度(全周)にわたってついているものでは回転させて削っているうちに仕上がりは8角形に近いいびつな穴になってしまいます。
リーマはぜひとも楽器専用のものを使うべきです。
【補足】
現在、楽器用リーマを製造・販売しているのはGEWA(ゲバ)社かHofner(カール・ヘフナー)社ぐらいのものかもしれません。どちらもドイツのメーカー。世界中に代理店こそありますががどこで注文しても結局はゲバ社のものになることが多いようです。
「すべてのリーマはゲバに通ず....」
【ペグシェーバについて】
卓上木工旋盤でペグのおおむねを切削し、ペグシェーバでペグのテーパを鉛筆削りのごとく整えればペグの出来上がりですが、リーマの穴とうまく合わせなければなりません。テーパごとに数種類のペグシェーバが市販されていますが自作してもいいでしょう。メイプルやマホガニーに穴を開けてボルトで刃を固定するだけですがあまり刃幅の広いものはうまく削れないことがあります。歯の角度設定が微妙で難しいです....。
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