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● 名称:ベルトサンダー(ハンディ)
● メーカー又は販売店:(株)マキタ
● 型番:M990
● 記事:100V 6.8A 650W ペーパー幅76mm 重量2.6kg
● 価格(参考程度に):定価28000円 Jマート三鷹店で17800円 他社製なら2000円ぐらいで売ってたり...。
● クレーン推奨品 ★■ 説明
ギターの表面板はスプルースなどを使うことが多いのでカンナをかければ容易に薄く削れるわけです。対して側面板や裏板はたいてい堅い木材を用いるために厚さの調整・切削がちょっとめんどうなワケです。フレイム(杢/トラ目)のおだやかなメイプルやローズウッドは私はカンナを丁寧にかけて薄く(楽器にもよるけどギターやウクレレなど1.2mm〜2.6mm程度の厚さ)しています。手掛けのカンナではこういった場合は刃の長さを髪の毛ほどのほんのわずか出るように調整すれば比較的うなくいきます。もちろんカンナの刃はしっかり研いであることが前提です (^_^) 。
しかし....こんな感じ(以下の写真:水で濡らしてません、乾燥状態で撮影)のメイプル板材などは杢部分でカンナの刃がひっかかりがちになり、よほど慎重に作業してがんばらないとなめらかに仕上げるのは困難です。ちなみにこの材は「もくもく」にて分厚いランバー(ものすごく高価だったんだぞ〜〜!)から約5mmの厚さに挽いてもらったもので約10枚とれました。
....が、これらを製作する楽器の種類に応じて薄く加工せねばならないのです....アナタならどうします? カンナかけますか? 電動カンナ(自動カンナ盤も含めて)をかけるとバリバリと音を轟音をたてて材が砕けてフッ飛んでいきます....(実験済み)。
まあ、手掛けのカンナのかけかたを訓練するのも一案ですが、ここではサンディング....という手段を紹介するのであります。実際にプロの製作家でもサンディングする方はけっこういらっしゃるようです。大型のサンディング装置(ドラムサンダーなど)を使えばもっとらくに作業できますがそれなりに高価です。
サンディングのための比較的安価な電動工具はたくさん種類がありますが、円運動や上下左右に振動する仕上げサンダは効率が悪いのでやめましょう(実験済み)。どうせならこういったベルト式をオススメします。ベルト式も小ぶりでベルト幅の狭いハンディタイプから大型の机上設置つまりデスクサンダー、ドラムサンダーまでさまざまです。リョービの製品群とも比較しましたが、私はこちらのマキタ製品に決定。今回はマキタのシリーズ中もっとも小型を選びました。
これはひっくりかえして机に固定して使うことも可能です。ベルトローラーの丸っこい部分を使って湾曲加工も容易です。最初からクランプと集塵袋が付属するのも魅力。マキタの電動集塵装置もオプションで付けることも可能です。参考写真1
さっそく試してみました。成果を御覧あれ! 勢いに乗って 1.5mm まで薄くしましたぞ!(笑)
参考写真2
使い方のコツですが、カンナをかけるように軽く押し宛てて引きながらサンディングします。強く押しあててグリグリやると片減りしますし、材が加熱されて反り、偏平切削しちゃいますから要注意(実験済み)。やわらかいスプルースなども試しましたが、こういった堅いメイプルは時間がかかります。電動工具とはいえ 150mm x 900mm x 5mm のメイプル板材を1.5mm に削るまで約25分かかりました。まあ、それでもカンナをヘタにかけて穴をあけたり、サンディングブロック片手に人力で削ることを考えればはるかに能率的といえるでしょう(笑)。今度はコア材やマンゴ材もこの方法で薄板(ウクレレ用1.2mm程度)まで加工したことがあります。
ただ........ モーター音がウルサイです。あと、ちょっと油断するとそこだけ薄くなります(笑)。とくに薄くなるにつれて慎重に作業せねばなりません。神経使います。
2006年更新:最近はRYOBIのRYOBI BDS-1000というディスクサンダーを主に使っています。
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