■ 参考
■ 弦の計算尺
弦長、A基準音(Hz)、張力をもとに適切な弦(ナイロン、フロロカーボン、ガット、巻弦)を選択できるというスグレモノがピラミッド社やキルシュナー社(新版制作中)から発売されていますが常に品薄状態のようです。あったほうがゼッタイ便利!
■ Lbs(またはlbs,lb,lB,LB)とは?
Lbs:(paund) [[名]]
<<【複】lbs.(paundz)>> 〔poundの略〕
たんに「ポンド」といえばイギリスの通貨(1£=100ペンス)であり、アメリカの重さの単位でもあります。アメリカでいうポンド(Lbs)とは重さの単位で1ポンドは約500グラムです(正確には 453.6g)。
つまり概算で 1lbs = 500g
lbs ÷ 2.2 = kg または kg × 2.2 = lbs です。
■ thouとは?
イギリスなどで太さを表記する場合に使われる単位の「thou」は thousandths of an inch の意味です。1inch = 25.4mm なので25.4をかけたものを1000で割ればmmへ換算できます。たとえば1弦に e':22.5thou と書かれていたら、え〜っと 22.5×25.4=571.5 だから0.5715mm というわけ。
■ 弦の置き換え
高音弦で巻弦でない場合、つまりフロロカーボンかナイロンかガットにするかは音の好みにもよりますがそれぞれを置き換える方法を知っておけば便利です。比重から換算できるのですが、乗数を示しておきますので参考にしてください。これなら計算尺がなくてもおおむね一致します。
・もしフロロカーボンからナイロンにしたければそれぞれ直径を(1.3倍)太くすればいいです。 ・もしナイロンからフロロカーボンにしたければそれぞれ直径を(0.77倍)細くすればいいです。 ・もしナイロンをガットに置き換える場合はそれぞれ直径を(0.9倍)細くします。 ・もしガットをナイロンに置き換える場合はそれぞれ直径を(1.1倍)太くします。
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■ ひとつ下のコースのゲージ(ギターの場合)
ギターで一つのコースの弦のゲージ(直径 r mm)が決まると、そのひとつ下に張る弦のゲージ(直径 r' mm)は少し太くなるわけですが、こ以下の式でおおむねの値を算出することができます。
r' = r x 1.23 |
つまりギターでは5弦が 0.84mm だとすると6弦は 1.033mm になります。但し、ナイロン弦同志、あるいは巻弦同志で計算します。あと、どんな楽器でも1弦めはやや太いゲージを張ります。
■ ひとつ下のコースのゲージ(リュートの場合)
リュートで一つのコースの弦のゲージ(直径 r mm)が決まると、そのひとつ下のコースのゲージ(直径 r' mm)は少し太くなるわけですが、こ以下の式でおおむねの値を算出することができます。
r' = r x 1.2(高音弦) r' = r x 1.12(低音弦:巻弦) |
つまり8コースEが 1.65mm だとすると9コースDは 1.848mm になります。但し、ナイロン弦同志、あるいは巻弦同志で計算します。あと、どんな楽器でも1コースめはやや太いゲージを張りますし、リュート(マンドリーノも)などの場合は複弦であるところを単弦で使う場合にもやや太めのゲージを選びます。
■ 音域と呼び名
参考までに低い音から高い音までの音階をヘルムホルツ表記法(Helmholtz)で記しますと、ラの基準音はa1で440Hzとして、以下のとおり。
ちなみに
B=H とします。 なお1や2の添字を ’ とか ” と表記することもあります。
【低音側】 C1 D1 E1 F1 G1 A1 B1 C D E F G A B c d e f g a b c1 d1 e1 f1 g1 a1 b1 c2 d2 e2 f2 g2 a2 b2 c3 d3 e3 f3 g3 a3 b3 c4 d4 e4 f4 g4 a4 b4 c5 d5 e5 f5 g5 a5 b5 【高音側】
これにならったギターの音域表記は以下のとおりです。一般的に E A D G B E と大文字で表記されることも多いのですが、ヘルムホルツ表記法では E から e1 まではこうなります。
1弦(e1)
2弦(b)
3弦(g)
4弦(d)
5弦(A)
6弦(E)
■ チューナの賢い使い方
・世間で安価に販売されている電子チューナはギター用が多いのですが、もちろんウクレレなどにもそのまま使えます。リュートやマンドリンで使うには音域に開きはあるもののクリップ式のピックアップ(コンタクトマイクともいふ)を使えば非常に楽に調弦できますし、周囲が騒々しくても安定して表示します。私は1000円ぐらいで購入しました。
■ 19世紀ギターなら
・困ったときのプロアルテ・ライトテンション。困らないときでもシーガー。
■ 使えそうなモノは試してみる?
この章の冒頭でも記したように楽器と弦の選択にはかなりフクザツな関係があるのですが、弦に使えそうなものはとりあえず買ってきて試してみるのも一案です....。う〜〜ん、長さと太さと重さがひとまずわかればいいかもしれません。バドミントンのガット(直径は0.7mm程度)だとかテニスのガット(直径1.3mm程度)とか、三味線の弦とか使えないかな?.....えっ? そんなヒマがあったら練習しろって?....さ、さうですね.....。
■ 隣の人はどう張る人ぞ?
気を付けて楽器を見てみると職業人演奏家やエキスパートはスチール弦でもナイロン弦でも強めのテンションを好む傾向があるようです。やはり芯のある力強い音が好まれるのでしょうか? 対して初心者や握力の低めの人々は張りの弱めのセッティングを好むことが多いようです。
■ 試す価値アリ
釣り糸を制する者は弦楽器を制す(ホントかっ?)。
ふぅ.........くたびれた.....。
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