■ ギブソン(Gibson)アーチトップ L-1 (1917年製) 修理完了!
というわけで、ページがあまりにも重たくなるので修理完了後の写真はここに掲載します。ついでに作業前の状態と比較できるように元の状態の写真もリンクしておきます。
・まずはレストア完了後の全体像です。
・裏板と側面板をヒールから眺めたところです。リペア前はこんなんでした。
・全体像の裏側です。この L-1 はサイドもバックもマホガニーではなくメイプルです。リペア前はこんなんでした。
・側面です。写真の明るさが左右でちょっと違っちゃってスイマセン(塗装ミスではありましぇん)。リペア前はこんなんでした。
・表面板、ブリッジ調整、テールピースもピンも復活! もちろん、はがれていた内部のバーも完璧に元通りです。 リペア前はこんなんでした。
・ナットを作り直し、ペグ交換、塗装、ヘッド両脇の剥離した部分の接着。 リペア前はこんなんでした。
・今回リペアを終えた Gibson の L-1 と以前入手した L-3 です。この Gibson の L-1 はこれといった装飾もなく地味に見えますが、弾いてみるとじつに良く鳴ります。当時 L-3 のほうが上位機種だったようですがビンディングやヘッドインレイなどの商品としての差別化ははかられていたものの、使用される材料や入念な作りはまったく同じレベルにあります。現存する L シリーズのなかにはパーツがことごとく交換されたり破損したものも多いようです。共通する細身のボディシェイプと極太ネック、小振りなヘッドストック、そして13.5インチボディの独特の小気味良いアーチトップサウンド(こればっかりはマーチンに無い音なのだ)が鶴田のお気に入りなのです。
それにしても前オーナーはあの状態でよくもまあ捨てずに弾き続けていたもんですなぁ............。
ギブソン アーチトップ L-1 は1902年に登場し、1925年に生産終了。製作に手間のかかるアーチトップギターは生産コスト等の問題から徐々に高級品になっていき、大型化とラインナップも多様化する中でこの L-1 も1926年からはフラットトップの L-1 へと姿を変え、ギブソンアーチトップギターのひとつの時代が去っていったのでありました。