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■ ヘッドを真剣に成形する
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昔のウクレレの多くはヘッドが薄いのですが、このキットはだいぶ厚くなっていますので削ることにします。もちろん、あなたが必要と感じなければ(あるいはメンドクサイ〜〜!
と思ったら)この行程は読み飛ばしていただいて結構です。
それから、ついでにヘッドプレートも付けておしゃれに演出してみることにしました(ワシも好きねぇ.......)。
ここで「最適カンナ j-45」の登場です。今回はセッキョクテキにこのカンナを使っています。サクサクと良く切れますし、替え刃式なので切れなくなったら刃を研ぐ手間もなく交換しちゃうだけという手軽さ。はい、御覧のとおりあっというまにヘッドが薄くなりました。先端に向かって徐々に細く(薄く)なるように削ります。
ヘッドプレートを付けます。手元にジリコテの端材がありますのでこれを使うことにしました。過去にギターの側面板に用いた部分で加熱して木の脂が出ていますから「油抜き」をやります。アイロンで加熱してやると脂が木の表面にしみ出しますから、それを雑巾にアルコール(エタノール)を含ませて脂を拭き取っていくのです。ローズウッドやココボロやジリコテなどは模様の美しい材としてギターにもよく使われますが脂がよく出るのでぜひとも油抜きは覚えておき、適切に処置しておきましょう。
あとは接着するだけです。洗濯ばさみかクリップ式のクランプではさんで隙間が生じないようにしっかり圧着しましょう。乾いたらヘッド周辺のはみ出した接着剤などをきれいに整えておきます。
■ ネックを真剣に成形する
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ギターでもそうですが、先に指板をネックに接着するべきか、もしくはボディと接着した後に指板をネックに接着するべきか迷うところでしょう。皆さんはどちら? 私はどちらでもありません。じつは先に仮接着しておき、あとで分離してボディにネックをジョイントしてから再度接着します。つまりネックと指板の幅を合わせるために仮接着して指板とネックを一体化しておいてカンナとヤスリで成形するためなのです。面倒ですがこの方法でギターもその他の楽器も作ることにしています(私はこの方法が習慣になっちゃってるワケね)。
まずは次の写真を御覧くだされ! ほんのわずかに接着剤を垂らして接着します。ほんのわずかでいいのです、あとで剥がすのがタイヘンですから...。
この写真のようにネックの断面形状など、現物を見ながら作業すればうまくいきますよ。 ん? 製作途中の楽器のいくつかが写真に写っていますが黒檀表面板のウクレレの姿がっ! ついに見た! 生きた化石イリオモテヤマネコ!?
成形はていねいに作業します。だいぶ薄くしても指板がけっこう厚いので強度的には充分です。おおむねカタチが整ったらサンドペーパーの150番か180番ぐらいでならします。最後に奥方様のいいつけどおり妻用事、おっと爪楊枝でタイトボンドを水で濡らしてふやかし、指板をネックから剥がします。
■ M.O.Pのポジションマーク
● このさいですからポジションマークも付けちゃいます。大和マークさんから購入したマザー・オブ・パールのドットを指板の穴(なぜかこのキットでは穴だけ空いている)に埋めて接着するだけです。わずかに頭が出るようにしておき、細工用の精密ヤスリで指板面と同一にならします。これもまぁ、インレイワークといえばインレイワークですなぁ....。
というわけでピッタリとおさまりました、一安心。
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