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■ ネックの塗装
● さあ、どんどん進めましょう。ボディとネックの塗装はじつは同時進行しています。片方で塗装の乾くのを待ちながら、こっちではサンディングといったぐあいです。
えっ? 指板をネックに接着する前に塗装しちゃうの? じつは指板に着色したり染めを行う場合は、たいてい私は先にネックの塗装を8割方済ませ、そのあと指板を接着し、仕上げるようにしています。みなさんは先に指板をネックに接着してからまとめて塗装していただいて結構です。
じつはネックも何らかの色で染めようと思ったのです。なんたってキットのネック材はやや青っぽい黄色のメイプルです。セットのロット(アタリハズレ?とでもいうべきか?)にもよりますがネック材の色も微妙に異なるのです。どんな色にしようかあれこれ悩んでいたのですが今回はヘッドプレートを付けたので明るい色のほうが良さそうです.....う〜〜んでも手元の顔料の色には限りがあるのでブレンドしたとしてもこのウクレレに似合うものはなかなか決まりません、結局ナチュラルな木肌をもとにしてセラックのイエロー系にすることにしました。ボディが冒険的な色に設定したのに対してなんて自然なんでしょう(笑)。フォークボールと直球勝負ほどの差があります。
さあ、顔料を使わないぶんだけ時間も短縮できます。とはいえセラック塗装自体がアルコール系の希釈塗布を行うのが一般的であるのでラッカーのようにはいきません。フレンチ・ポリッシュではパミスやロッテンストーンとオイルとセラックによって研磨しながら拭きあげていくのが一般的ですが、ここでは濃いめのセラックを準備しておおまかにハケ塗りし、表面をサンディングで整えて研磨していくという作業を繰り返すことにします。なんたって当サイトへのメールで「もう完成したよ〜〜〜ん」なんてのが届くと、いかに遠回りの好きな鶴田も落ち着いていられません............。
はい、3回目の塗装と研磨の状態です。
そうそう、ヘッドプレートを忘れていましたよ。もちろんネックと一緒に塗っては研磨を繰り返すわけですが、キットでは最初からペグ穴が空いており、私はこれにヘッドプレートを貼ったのでここに穴をあけねばなりません。塗装中に気付く私......。
なぁ〜に、完全に塗装を終えてからでもビシッと空けて御覧にいれますよ。私の場合、修理もやっているわけですが製作においても作業の順番に無頓着になるんですよ。指板を貼ったりブリッジを付けたりといった順番は以前はだいぶ意識していましたがどうもこのところそうでなくなっているような気がします.......。
え〜〜〜〜、参考までにこんな例も紹介しましょう。
【ペグ穴の補習】
はっ! きれいに空けて御覧にいれようなどと口走っていたら堅い本黒檀にハガレを生じてしまいました。でもあわてることはありません。ひとまず剥がれた箇所の木片を紛失しないことが先決。ここに木工用アロンアルファをごく少量垂らして、その上から木片を重ねて押しつけるように接着してしまいます。つまりクランプしてるわけです。接着剤が乾いたらクランプ用の木片ごとノミで落としてやると、ハイ写真のとおりナニゴトもなかったように補習できました〜〜〜〜〜! ミスをしないのがいちばんですが、イザというときに対処法を適切に施せると気分的にもノリが違いますし、以降の作業や仕上がりにも大きく影響するんですね。まぁ、実際にはたくさんミスするとくたびれちゃいますけど(笑)。
【指板とネックの接着】
はい、ネックの塗装が終わったら私はここで指板を接着します。クランプをかけた写真がみつかりません....。でもまぁこんな感じです。ナットの幅をちゃんと確保しておきましょう。古い時代のウクレレのナットは3mmとか2.5mmぐらいの細いものが多いですね。ブリッジ位置をあとで決めるのでここでは多少ナットの溝幅が変わってもかまいません。
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