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 5. ボデイ型  外型を完成させる

 

さて外型作りです、テンプレートを使って合版(約1cm厚)に鉛筆でけがきます。

糸のこは手持ちでもいいのですが私は多くの場合、電動糸鋸盤を使います。リーチ(そで)が短いとたいへんです、あれこれ持ち方や切り込む方向を変えてなんとか切り出します。

 

木型となる合版は4〜5枚は重ねたいところですが、私はいくつも同じ楽器を作らないので今回はなんとか2枚でいくことにしました。切り抜いた型となる合版はそれらを接着すしてシェイプがなめらかになるようヤスリでならします(ほどほどでヨロシイ)。クランプは写真のものよりもっと大きいほうがいいでしょう。

 

クランプをこのシェイプに沿って配置することになるので使用するボルトとナットの大きさを考慮してまわりに穴を空けます。

そして次は別の合版に写真のようなクランプボルトを通す穴を空けます。

これに木片を配置してタイトボンドで接着します。

さきのくり抜いた型を重ねて接着します。ここでは2枚の型板しか使っていませんのでこのとき型板のあいだに木片をはさんみます、こうすれば4〜5枚の型板を重ねて作らなくてすむという鶴田の手抜き工夫であります。あいだに挟む木片のサイズ(高さ)は実際に製作する楽器のボデイの厚さを考慮して決めます。実際の楽器のボディがやや型板よりはみ出すぐらいの高さになればいいでしょう。

さて、ここまでで完成にしてもいいのですが、クランプもできるように(そのために穴を空けたのです)ボルトとナットを使って工夫してみることにします。

 


8mm径のボルトとナット、そして平ワッシャー、木片とコルク板で作りました。ボルトの長さは楽器のボディ厚より長くなければなりませんし、ネジ山をどこまで切ってあるかもチェックしてボルトは購入しましょう。

 

ま、こんなもんでしょう。

はい、そういうわけでようやく以下のように外枠が完成です。

はやく楽器を作りたいなぁ〜〜〜と、ヤキモキしている方もいるでしょうけどこういったものをちゃんと作っておけば途中の作業も楽ですしきれいに仕上がるのです。あせりは禁物です。

じつはこういった治具(ジグ)を作ることで工具や木材や接着剤の扱いに慣れておくという意味もあります。直接楽器を作るわけではありませんが初心者の場合にはぜひとも体験して欲しいことだとワタシは思っています。まあ、いったん型を作っておけば2本目以降の楽器はそれを使えますし...。

この木型の主な目的はボディのシェイプを正確に形成するためのものです。これはクランプできるようになっていますが必ずしもクランパは付けなくてかまいません。.......じつはのちに表面板とボディの接着工程では迷いに迷ったあげくこの木型のクランプは使いませんでした。

 


● 2001年以降は上記の方式の木型ではなく、あらたな木型の方法で製作していますので当クレーンホームページの他の楽器の製作過程も参照してみてください。 

 


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