工程説明ページ


 16. 裏板の製作  ツキ板とバー接着

 

次は裏板を作ります。まずはテンプレートを参考にやや大きめにツキ板をカットしておきます。Macの角形マウス(もち最高なのはMade in USA 白玉)で押さえながら作業するといいでしょう。

(備考:この記事を書いている頃は写真のようなパソコンとマウスを使っていました。時代を感じますね。)

 

ハサミで切り出すことも可能ですが私はカッターを使いました。丸い刃が回転するヤツです。

 

さて、裏板のバーなのですが、今回のクレーンモデルでは6本で構成され、しかもそのうちの上下2本にかなり太めのものを使っています。ヒストリカルではありません。裏板は2枚の板を接着すると想像以上に反りますのでそれを保持するという目的がひとつ、そして裏板を若干重くし、バーの間隔をお互いに隣接させることで高音域の振動に一役たてようという狙いです(ほんとかっ?!)。過去に作ったギターや分解したりまた作ったりということをやっていたことを参考に今回もこれは一つの実験ということであります。バーは裏板でもスプルースを使いますが木目のとりかたを変えます。

 

裏板は接着して乾かしておき、そこにバーをクランプして接着しますが、バーには表面板のバーと同様に若干のアーチをつけてあるのでかなり緊張した材料同志の接着です。

 

ようやく接着できました。みなさんが製作される場合はここまで大きなバーでなくともかまいません。

 

あとはバーの削り加工です。この楽器の裏板に接着するバーは先のとがった断面にしています。つまりリュートやバロックギターでよく見られるバー断面の形状にしてみたわけです。かなり太めで頑丈ですけど(笑)。

 

切削後はこのようになります。

 

バーにスカロップをつけていきます。タッピングしながら作業します。

 

これも左右の切削の深さは同じではなく高音側をやや短く、低音側をやや深く削っています。

 

ボディとの接着の準備です。図面やテンプレートを参考にしながらボディを重ねてみたりしつつ、バーの両端をカットしていきます。

この作業を終えると表面板と裏板をいよいよボディに合体します。

 

 


ギター製作ちょ〜入門の目次に戻る



 (C) 1999 CRANE / TSULTRA info@crane.gr.jp 


 Back To CRANE Index Page