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 20. パフリング   スキマなくピッタリと

 

ビンディングの次はパフリングです。パフリングとはビンディングの内側にさらに細い線状の材料をはさんで装飾目的に使うものです。現代のクラシックギターでは様々な色に染めた木材が使われますが今回は黒・白・黒のシンプルなものにします。

さきほどのビンディングの内側を専用カッターで切り込んで溝を作り、そこにパフリングとなる細い木材の帯を埋めていきますが、製作家によっては逆の手順で作業することもあります。このへんは鶴田流と考えて間違いありません、はい。私はこの方法に慣れてしまいました。

 

私は工作用の小さなノミをさらに砥石で0.8mm幅ぐらいまで落としてその幅で溝掘りに使っています。根気のいる作業です。

 

この接着はタイトボンドのほうがいいです。例によって水に濡らして絞ったタオルではみ出した接着剤を拭き取りながらの作業です。

 

接着を終えたら1日〜2日乾燥させます。そして200星ミニカンナをさささっとかけていきます。

 

ある程度までカンナで削ったら、今度はスクレーパで表面板とパフリングとビンディングの高さを揃えます。スクレーパはよく研いでおきましょう、そうすれば気持ちよく作業できます。この写真では片手で削っていますがギター本体を固定して両手で削ったほうが安定します。どうしても一人で作って、一人で写真を撮っているので片手の写真が多いです。一人で作って、一人で写真を撮って、一人でメモをとって、一人でブブブツ言って、一人で失敗して、一人で考え直して、一人で修正して、一人で納得しているという変な世界です(笑)。

 

まあ、それでもソコソコうまくいくとウレシイものです、あとでみんなに見せびらかしてやりましょう! わはははははは!

 

お尻もこんなかんじです。最終的な仕上げや補修はあとで行います。

 

ボディの最後はネックのジョイント部分の正確な加工です。今回は無理してこんなジョイントをやろうとするもんだから手間がかかってたいへんです。ノミや彫刻刀で細部を整えていきます。

 

先に作っておいたネックを仮に組んでみます。まだ接着はしません。ここで若干のネックの角度を調整できますし、同時に接着面をピッタリに合わせる工夫もせねばなりません。私がギター作りでいちばん難しいと考えている部分です。

 

さんざん切りクズを出しつつネックとボディができてきました。気分もなんとなくワクワクしてきます。でも決して先を急いであわててはいけません。私が過去に作った楽器で反省すべき点ははどうしても形が見えてくると急いで作業してしまうことです。今後の鶴田は急がずあわてずスローハンドでまいります、フッフッフッフッフッ.......(意味不明)。

 

さあ、次ぎにいきますよ〜〜〜ん。

 

 


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