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 4. 図面作図または入手   買うか描くか?

 

リュートの図面は日本国内では市販されていません。海外ならG.A.Lで扱っていますしStewmacにですらリュート図面が(1つだけですが)あります。これらについては当クレーンホームページのリンク集と個人輸入コーナーを御覧ください、また、文献によっては豊富な図版が掲載されていて、それをもとに図面を描くことも可能です。古楽器に限らず専門的で価値の高い本ほど絶版になりやすいものです。国内外のリュート研究団体や製作家に相談するのも近道です。

 

海外ではリュートの図面をいくつかの大学や個人が作図し安価にて提供しています。大学では Edinburgh University Collection of Historic Musical Instruments(長い) などが、個人ではドイツのGerhard Soehne氏が知られています。Soehne氏の図面は私も取り寄せたことがありますが、X線を使ってバーの配置図面を描いておられるとのことです。

過去の製作家達が修復の際に採寸したり、あるいは博物館で面倒な許諾を得て採寸し、かなりの時間と労力をかけて考証・作図し、おかげで今に受け継がれているのです。違法コピーではなくちゃんと買いましょうね。そうすることが今後の図面の提供にもつながると思うのです。

 


 

製作したい楽器の図面が入手できない場合や写真等の資料しか無い場合は自ら図面を作図することになります。手書きによる方法とパソコンを使う方法とがあります。

まず、パソコンが無くてもすむように手書きで作図する方法を紹介します。小型のリュートであればA0サイズの用紙に等倍で書けますからまずは模造紙かトレース紙を用意します。テオルボのような大型のリュートはロールのトレース紙で描けばいいでしょう。そしてもし現物の楽器が有ればそこに置いて輪郭を鉛筆でなぞりノギスで測ればいいですし、なければ写真や挿し絵を拡大コピーするか定規で測って等倍まで寸法を換算しながらコツコツ描いていきます。え?たいへんそうだって? そりゃそうです、気の遠くなる作業です。この苦労に比べれば海外から輸入したり3000円ぐらいの図面代を払う手間は比較になりませんよね? こうして先人たちは苦労して図面を描いてきたのであります。

 

さあ、描けたらコピーをとっておきましょう。せっかく苦労して描いても汚したり紛失しては苦労も水の泡。あと、製作中はあれこれ計ったりするのにコピーか青焼きを切り抜いて使うことがあるのです。大判コピーは私の場合は「青山ブックセンター」各本支店やお茶の水駅前「レモン画翠」などを利用しますがコピー料金は結構高いので「青焼き」にしましょう、青焼きならA1版でも1枚につき100円ぐらいです。ちなみに青焼きを作成するにはいったんトレース紙に印刷(コピー)しなければなりません。私の場合はA0の模造紙サイズだと高価でレアなので最近はなるべくA1サイズにとどめています。当クレーンホームページで配布している楽器の図面をA1にしたのはA0のコピーや印刷は取り扱い店が限られ、高価だからです。青焼きを前提とするなら最初からトレース紙に書くか出力すればいいでしょう。土木や建築系を扱う出力ショップも探すといいでしょう。

 

  


さて、次はパソコンで作図する方法を紹介します。

パソコン(あるいは製図ソフト)で描く場合も手書きと苦労の程度はあまりかわりませんが部分修正や拡大・縮小、印刷品質のことを考えるとはるかに便利です。私はイラストレータというソフトウエアで作図しています。他のアプリでも描けないことはないです。

写真をスキャナーでトレースするか、A4サイズでコピーしてイラストレータに取り込み下絵として配置します。その輪郭のパスを取っていけばデジタル図面を作成できるというわけです。もし原寸で楽器の実物から直接採寸した場合はいったんA4サイズに縮小コピーしたものをスキャナからイラストレータに取り込みます。最初からディジタルカメラで撮影してその写真を下絵としてトレースすることでペーパレスで作業することも可能です(ただし撮影は歪みが出ます)。
寸法や文字を記入する場合はあとで「アウトライン化」しておいたほうがいいです。出力センター(ショップ)ではTrueTypeフォントは使えません、代表的なポストスクリプトフォント(マティス、ロダン、新ゴ、B太ゴ、スーラなど)を持っていればアウトライン化しなくてもかまいません。ほかには細明朝体や中ゴシックが使えますし、英語フォントならHelvetica、Times、Courierが使えます。私はPSフォントを持っていないので英文字記号は個人的に好きなフォントであるChicagoを使い、和文はOsakaを使いますが最終的にはアウトライン化して出力依頼しています。

もしトンボを付けるのであればオブジェクトトンボ作成ではなくフィルターの「トリムマーク」でつけます。なお出力解像度の設定は300dpiが一般的で、場合にもよりますが白黒レーザプリンタか大型出力が一般的なので600dpiにすることもあります。参考までに用紙サイズは以下のように決められています(但し海外では用紙サイズの規格が異なるのが普通です)。完成したデータはフロッピーディスクかMOディスクで受け渡しを行いますがMOは640とかではなく230MB(もちMacフォーマット)が標準的に使われていますのでそうしたほうが無難です。海外だとZipが業界標準です。※1999年現在

A0(いわゆる模造紙サイズ)

幅841mm × 1189mm

A1

幅594mm × 長さ841mm

A2

幅420mm × 長さ594mm

A3

幅297mm × 長さ420mm

A4

幅210mm × 長さ297mm

 

さあ、そんなかんだで図面を購入するか自分で描くか、もしくは当ホームページからひとまずマンドリーノの図面をダウンロードしてお使いください。

 

 というわけで当サイトの図面のコーナーからダウンロードして印刷してください。

 

 それから、リュートでは忘れてはならないのがロゼッタのパターン。これも写真などから作図してもいいのですが、今回は当ホームページのこのコーナーからダウンロードしてお使いいただけます。ロゼッタの直径は94mmが標準的なサイズですが小型リュートではその半分で使われることもあります。そんなときはロゼッタの中心から半分の径で切り抜いて使うといいでしょう。マンドリン族の後期においては70mm程度のサウンドホールがよく見られますが、たいていはパーチメントが多いようです。

 

 

 


 これらの図面には縦横に四角形とかの寸法の入った図形や線を入れてありますのでお手元のプリンターや出力センターで印刷したもののサイズや縦横比の確認をしてからお使いください。

 

さあ、図面が準備できたら次はリブ製作の準備です Go!Go!

 

 


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