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 何を弾くか?  楽譜を探そう

 

リュートをあなたが作ったのであれば演奏する楽譜に困ることはないでしょう。すでに当クレーンホームページでいくつかの教則本や曲集、ビデオテープなども紹介していますので参考にしてください。古楽器専門店でも入手できますし最近ではホームページ上で検索してすぐにその場で注文し、届けてもらう書籍検索サイトもあります。

マンドリーノあるいは古いマンドリンのために残されている曲はけっこう有るらしいのですが、現在4コースモダンマンドリンでそれらが弾かれることはあっても当時の楽器で演奏されることはほとんどありません。現代の演奏家が17、18世紀の楽譜に遭遇してもモダンなマンドリンを用いての演奏は困難で楽器の響きとしての効果も薄いため敬遠されているのかもしれません。例えばフランシスコ・ピッコーネ(Francesco Piccone 1735年)の作曲による「マンドラ(ミラノ型マンドリン)と通奏低音のためのシンフォニア ニ短調」は現代のナポリ型マンドリンでピックで弾くにはあまりにも難しく、ミラノ型の楽器を指で演奏されるためのものと思われます。ヴィバルディ(1678〜1741)が1730年代から1740年代にかけて作曲した協奏曲もマンドリーノのための曲です。のちのヴェートーベンも知り合いのクルンプホルツやヨゼフィーネのためにマンドリン曲を作曲していますが当時(1796年頃)のウイーンではミラノ型マンドリンのための曲が多く、ヴェートーベン所有のマンドリンも6単弦(写真)であったとされることから、それらは6弦のドイツ型かミラノ型マンドリンのための曲と考えられています「ソナチネ ハ短調(WoO.43a)」、「アダージョ 変ホ長調(WoO.43b)」がそうです。私もアントニオ・ヴィバルディ作曲 マンドリーノ協奏in Do曲 C より「CONCERTO in Do maggiore 」とか、フランシスコ・ピッコーネ作曲 シンフォニア D より「SINFONIA D-moll 」などを練習しようかと思っています。

マンドリーノや古典マンドリンのための曲集の入手方法ですが、上野の付属図書館にビバルディの曲集はあるそうです。関西では同志社大学の”中野譜庫”の目録や”ササヤさん”とかを探すといいでしょう。リゴルディ社からも出版されているほか、ジェームス・タイラー著 でオクスフォードから出版されている曲集はマンドリーノとナポリタンマンドリンの半分ぐらいづつが集められています。 http://www.amazon.comhttp://www.bibliofind.comそして世界中の楽譜出版社をインターネットで検索できます、なんていい時代なんでしょう!! あと、やはりマンドリーノ曲を探すのであればリュート系だけでなくマンドリン系の専門家や愛好家と仲良くするのも一案です、はい。

 

 

 

 


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