個人で通関手続きをするには

 

【2001年 個人通関の旅】2002年4月改訂

その日私は仕事を終えて夜遅く帰宅すると留守番電話に国際配送会社からメッセージが入っていました。さっそくメッセージを再生してみると、どうやらこのあいだアメリカの個人から買った19世紀ギターが日本(羽田空港)に到着したらしいのです。ちょっと珍しい楽器(私の場合購入するのはたいていレアだけど)だったので胸をワクワクさせながら翌日の朝、休暇だったにもかかわらず早起きしてその会社(以降BG社)へ電話をかけました。

「荷物が日本航空の倉庫に届いています。当社で通関手続きと鶴田さんまでの配送を手配しますがお届けはいつが都合がよろしいですか?」

いつも仕事で不在が多いので、正直なところ夜の時間帯ならいつでもよかったのですが、それより関税と手数料を含む総額はいくらかを訪ねてみたところ.......

「通関代行手数料と配送料の全てで約35000円〜40000円となります。」

ひぇ〜〜〜〜っ! なんじゃそりゃぁ〜〜〜!(電話先で驚きを隠せない私)。スゥエーデンから輸送したわけじゃあるまいし、ましてやアメリカからいつもと同じような荷物のハズなのにどうして今回だけ高額? ん? そういえばこの配送会社は今までの場合と違って何だか様子が違います.....電話で対応していてもなんとなく雰囲気が違うのです....。で、どうしてそんなに高額なのか?そこんところを担当者に電話で尋ねたところ.....

「出発さん(つまり業界用語で荷物の送り主のこと)がアメリカのBG社配送センターからギターを送る手続きにおいて「ドア・トゥ・ドア」の指定がなされておらず、「ドア・トゥ・エアポート」になっています。」

あとでわかったことですが、どうやらギターの送り主(出発さん)は一般に個人で扱われる国際小口配送(スモールパッケージ:SP)ではなく企業で利用されている大口業務用の貿易貨物の扱いでギターを送ってきたのでした。注1

 

私はふだんは送り主に対して郵便(EMS)かUPSを指定するのでたいてい通関手続きは済んだ状態(空港で輸送会社が立替払い)で自宅まで届くのです。私は荷物と引き替えに配達員にすべての代金を自宅の玄関で支払うだけなのです。今まで楽器はヨーロッパやカナダや南半球なども含めて世界中から何十回も楽器は輸入していますが、多くの場合アメリカからだと郵便やUPSでは支払い代金は7000円〜12000円程度です(送り主の州や国際配送会社や保険等によって異なる)。それに「ドア・トゥ・エアポート」の指定で送られてきてもそんな高額だったことはありませんでした。たぶん出発さんは自分の居住する州の国際運送会社のなかで手頃なものを使ったつもりだったのでしょう。あるいは身近に国際運送会社が1社しかなくて他社を選べなかったのかもしれません。注2

日本での受け取りに4万円もかかったのではたまりません。高額な提示に

「他のお客さんから苦情がきませんか?」

と訪ねてみたところ、「高いといわれることもあります....。」だそうです....。もう少し詳しくお話を聞いておきたかったのですが、いずれにせよ約4万円を要することになりそうです....。はたしてこの事態、どうしたものか?

 


さて、ここで個人輸入の場合にかかる通関手続きと手元までの配送料といった費用は、一般的にはいくらぐらいになるかを解説しましょう。もっとも当サイトのことですからギターや楽器用部品などを前提で説明します。

 

(A)関税:輸入する品物の金額と海外から日本までの送料の合計金額をもとにレートで算出される額。(品物によって乗率が異なる。楽器は関税は無料。)

(B)消費税:(A)の金額の4%(消費税)、及び消費税の25%(地方消費税)。つまり(A)の約5%の金額。

(C)通関手数料:国際配送会社の定めるところによる。ギターぐらいのサイズと重量だと普通は数千円以下。郵便だとほとんど無料。

(D)空港(港)から自宅までの配送料:国際配送会社だと1500円〜2000円程度。郵便だとほとんど無料のこともある。

 

1000ドルのギターを買ったとすると(A)は楽器なので無料ですからあとは(B)+(C)+(D)の合計額を支払うことになります。前記のとおりふだんは私は郵便もしくは国際配送会社(民間宅配便会社つまりUPS,YamatoUPS,FedEx,DHL,TNT,AirbornExpressなど)に代金を支払うのです。ギターはアメリカからだとおおむね7000円〜12000円程度になります。ですから、私としては今回のBG社からの4万円の請求には飛び上がって驚いたわけです。思わず血圧が上昇し、抗議したところ、BG社の担当者いわく、

「受取人自身が成田空港の税関事務所までやってきて通関手続きをし、JALの倉庫から出してくれば通関にかかる料金は1万円〜15000円程度で済むでしょう。でも荷物は26kgでサイズも20インチ x 10インチ x 48インチとなっていますから大きいですよ。」

もちろん行ったるわい!

でもどうして荷物の重量が26kgなんだろう? どうみても5〜6kgしかないはず....。もしかして送り主が木枠で組んだのか?! そうなると車に積むのは困難..........う〜〜〜む久しぶりの困った状態......そうなると空港の倉庫で梱包を解体してギターだけ持ち帰ろう。そう判断した私はノコギリとカッターとハンマーをカバンに入れて車に飛び乗ったのでありました。


 

【通関で痛感】

以前、バンジョーウクレレをアメリカから買ったときに川崎の港で楽器が税関止めになったことがありましたが、FAXと電話で対処できたので現地に取りにいかずに済んだのです。しかし今回はそうもいかないようです。成田空港は「新東京国際空港」といいながらじつは千葉の奥地に所在します。いわば「東京ディズニーランド」が千葉県に位置するのと同じです。ちょっとズルい名称だとつねづね感じていました。理由はどうあれネーミングにウソはやめたほうがいい....そんなことをブツブツ考えながらやや不機嫌で運転する私....。東京・多摩の私の自宅からだと、中央高速道路から首都高速を経て東関東自動車道路(東関道)の奥地まで片道約100kmを超えるのであります、荷物を取りに行くだけなのに、これではほとんど旅行ではないか!......もちろん平日の都内は大渋滞が待っています。ひとまず朝食を軽く済ませ、地図と経路をインターネットで確認して自宅を出たのは御前11時頃。通関事務所は込み合うことと、お役所なので2:00頃までには現地に到着しなくてはならないのです(この業界では常識)。

途中、都内で標識にまどわされて2回も道に迷う私(カーナビは積んでおらず、ふだん区内はまったく走らない).........なんとか日本橋から箱崎ICに乗って湾岸道路を走り東関道へ抜けます。遅れた分を取り返そうと、メルセデスにムチを入れて、時速100kmだと50分かかる東関道を30分で成田空港に到着(速度を計算してはいけません)。成田空港は広い....そのなかの「貨物地区」へと向かいます。この地区に車で入るには検問を受け、身分証明書を提示せねばなりません。検問を突破、おっと、順調に抜けて目指すは「貨物管理ビル」へ...このビルの中にいくつかの貿易会社の事務所が入っているわけです。車をビルの駐車場に停めてBG社の事務所へ(この時点ですでに2時をちょっと過ぎている)。さっそくBGの社員から書類を受け取り、急ぎ足でこのビルを出ます。受け取ったいくつかの書類のうち通関に必要な書類は2つ、「ビル(航空運送状)」「デリバリー・オーダー」です。この会社のものは緑色の用紙ですが配送会社によって色や書式等は多少異なります。この「ビル」はビールのことではなく、ビル・ゲイツでもなく、ビル・クリントンでもありません。税関事務所で納税手続きのために必要です。「デリバリー・オーダー」は、いわば蔵出し依頼書のようなもので航空会社の倉庫から荷物を出してもらうために必要な書類です。よく見ると重量は5kgと記載されています。電話ではたしかに26kgと聞いていたのですが.....冷静に考えてみましょう......そりゃそうです、修復のために購入したボロボロでそれ以上壊れようのないギターをわざわざ木箱に組んで輸送するワケがないですね.....。

● ビル:ハウスエアーウェイビル(House Air Way Bill)といい 通称「ビル」と呼び BL と表記。BLナンバーや航空運賃、荷送人、荷受人等さまざまな情報が書かれ、運送条約締結の証拠書類、運送物品の受領書、運賃の請求書等の多くの役割を果たす重要な書類。もちろんこれがないと通関できにゃい。申告書インヴォイスBLが税関提出の最低限のセット。

 

 

・ビル(航空運送状/BL)(写真左

・デリバリー・オーダー(写真右

 

 

さて、書類を持って向かうのは税関事務所です。じつは歩いてすぐの場所に「成田空港合同庁舎」という、看板に一文字もひらがなの無い官庁ビルがあって、そのなかに検疫所(食品、植物、動物)や税関事務所がまとまって入っています。税関事務所は正確には「東京税関成田航空貨物出張所」といい、この庁舎ビルのいくつかのフロアに部署が分かれており、私のような個人輸入の手続きは5階の「通関第8部門」という部署になります。エレベーターを上がって5階の入口を入ったすぐ目の前に受付があり、数名のお客さんと大勢の職員が忙しそうに働いています。ここのみなさんは公務員ですので胸には税関職員のバッジを付けて働いています。どうせなら検疫や荷物検査の現場を見学しておきたかったなぁ....。

窓口でさっそく通関手続きをしますが、金額が大きい場合などは前もって1階の窓口で「通関申告書」という申込書を購入しておかねばなりません。1000ドル程度ならこの5階窓口に備え付けてある「簡易(通関)申告書」を使います。住所・氏名・電話番号、今日の日付、そして品物の金額と海外から日本までの送料をさきの書類(BG社から受け取った)をもとに記入します。この窓口の周辺にはいくつかのテーブルと電卓が配備してあるので当日のレートを計算して所定の金額を算出せねばなりません。ある程度記入すると窓口の係員が最終的な合計金額を算出してくれます。係員は分厚い百科事典のような税率表を使って品目ごとの税率を調べて算定します、今回は楽器なので関税は無料(Free)ですから消費税などを算出します。 ちなみにW/G(重量)は未記入でした。「通関番号」はカウンターにある通関帳簿(日付・氏名・品名を申告者が記入する)に連番として刻印されているので、その番号を記入します。

 

・簡易(通関)申告書

 今日の日付
 住所
 氏名
 電話番号
 通関番号
 品物の金額
 海外から日本までの送料

余談ですが、この窓口周辺には手続き待ちの人々が大勢いて、日本人以外にも韓国人や中東・アラビア系と思われるようなお客さんが多かったのです。通関帳簿には過去の申告内容が個人ごとにズラ〜〜ッと書かれているわけですが、よく見ると時計や衣類が品目に書かれており、しかもこの日だけで数十人もの記載があります。かなりの人が利用していることがうかがえました。手続き待ちの時間はベンチで座ってボ〜〜ッとしていますが、そこには個人輸入界の様々な人間模様がくりひろげられているのでありました.....。娘の代理で手続きに来たというおじさんは係員から「委任状が無いとダメですよ」と指摘されてなげいていたり、別の若者は窓口でしつこく質問して「もう何回も来てるんだからそろそろ申告書の書き方を覚えてほしい」と係員から注意されてポカンとしていました(たしかに記入の項目は1回やれば簡単です)。記入に悩んでいる黒人男性や謎の中国人、あるいは挙動不審なオバサン、遠くを見つめて薬のきれかかった?ように放心状態のおねえさんとか......みんな何を輸入したのでしょうか? カウンターの中では職員のあいだで「朝鮮人参は薬品かな?」、「いや粉末じゃなくて根っこの状態だから植物だよ」というぐあいに税率の算定で相談したり、コンピュータの端末で処理状況を確認したりと、通関の人間模様を傍観(堪能?)する私.......。

さて、書き終わった簡易申告書はすぐ隣のカウンターの「収納課許可係窓口」に提出します。しばらく待つと横長の小さな「納付書」をくれます。そこには国に納めるべき金額が書かれています。その金額は.......6500円! そうです、さきの国際配送会社がこの手続きをやると4万円なのです(25000円ぐらいで済むこともあるらしい)。こうやって自分で通関手続きをすればたったの6500円です。

 

・納付書

この納付書は5階のフロア内に設置されている銀行の出張所(といっても板で囲ったボックスに銀行員のおじちゃんが1人いるだけ)でスグに納付することができます。お金を払うと「領収書」と「受入票(納付確認の書類)」を銀行のおじちゃんがくれるので納付確認の書類はさきの「収納課許可係窓口」に提出。こうやって関税は国庫金として納められることになるのです。さあ、これで通関手続きと税金の納付はおしまい。あとは荷物を取りにいくだけ。

 


【荷物引き渡しの人間模様】

ところで私の荷物(ギター)はどこに保管してあるのか? それはさきのBG社から受け取った「ビル」と「デリバリー・オーダー」に記載されています。 見るとJALの荷物でJLXという分類にあたることがわかりますのでJAL(日本航空の日航貨物ビル)の倉庫窓口に行くことにします。
税関の合同庁舎ビルを出てすぐ近所に様々な運送会社や航空会社の倉庫群があります。この敷地一帯の入り口のゲートには常に数人の警備員がいて身分証明書の提示を求められます。倉庫窓口はいくつかありますが今回は倉庫の一番遠くにある飛行場の見える倉庫窓口になります。フォークリフトがところ狭しと走り回っており、空を見るとひっきりなしに飛行機が飛び交っています。さすが国際空港です。運送会社の皆さん(日通が多い)もかなり頻繁に往来しています。




その時、荷物が動いた!



徒歩2分で日航貨物ビルに着きました。さてJALの貨物窓口で荷物を受け取るための申請をします、つまり「デリバリー・オーダー」の用紙を提出するわけです(ひきかえに荷物引換票をくれます)。このときの手数料は365円。倉庫から荷物がカウンターに持ち込まれるまで十数分かかるのでしばらくイスに座って待つことにします。

期待通り、そこでは各国の個人輸入フリークと運送業者が出入りして、またしてもフクザツな人間模様を展開します。ふと気が付くと、さきの税関ビルで見かけた皆さんも数名います。おぉ!同士よ!? JAL以外でも海外からの輸送は扱っていますがほとんどは日航のためか、税関庁舎ビルからJAL倉庫への人の流れは多いようです。一人の若者が入ってきて座って待っている私の目の前のテーブルにアスパラガスを置きました、今からなにやら手続きのようです。よく見るとアスパラの箱には検疫を示す「検」の大きな貼り紙があります。そうかと思えば黒人のお兄さんが窓口の事務のお姉さんに向かってなにやら怒っています。隣のベンチでは韓国人らしき男性が頭をかかえてひたすら待っているようです。どこぞの運送会社の社員3人組が豪快に談笑しながらやってきて、あっというまに手慣れた応答で手続きを済ませて去って行ったり...........期待したとおりの引き渡し現場の人間模様は続きます............。

ところで、JAL窓口の脇に目をやるとドップラーレーダが設置してあります。東京湾周辺の天気の様子を知ることもできるようですが、むしろ飛行機到着の正確な時間を知るためのものでしょうね。飛行機では食品や植物を運びますが飛行中の高度が高いと機内は低い温度になるので荷物は極端な温度差が生じ、結露で傷む恐れがあります。またモノによっては冷凍のカーゴで運搬されてきますが、到着してできるだけ短時間で検疫を終え配送しなければならず時間との戦いといった一面もあるわけです。検疫に時間がかかると品物が傷み、外国政府から日本政府に対して貿易外交上のクレームが付いたりするのです。知ってた?

というわけで、私が申請して約10分後でしょうか、JALのヘルメットをかぶった作業員がおおきな箱を持ってきました。そしてついに今週の「その時」がやってまいります(NHK風に)。私は引換票を作業員に渡して荷物を受け取りました...(このシーンはスローモーションで)。メデタクわたしのギターとなった瞬間です。午後3時25分、窓口では一斉に歓声が沸き上がり、居合わせた来場者からのシャンパンを浴びながら、渋滞のつらさを回想して、あふれる涙で作業員と堅い握手を交わす私....(ウソ)。

大きな箱を抱えて倉庫群のあいだをぬって歩き、駐車場へと向かう私にさわやかな笑みを返すゲートの警備員...(ホントは怪しまれているに違いない)。私はギターを車に積んで、ただ独り缶コーラで祝杯を上げ、帰路についたのでありました。
サラバじゃ! 千葉東京国際空港よ!

 

 


● さて、自宅を出て空港で手続きをして荷物を自宅に持ち帰るまでの全体の費用を算出してみましょう。税のほかに交通費やガソリン代などもあるわけですから、それらをまとめてみると総額は以下の通りおよそ15,000円。まあ、この費用のほかに労力と時間を費やしているわけですが.........。

 

・交通費(往復):5900円(中央高速/首都高/東関道)
・通関でかかった費用:6500円(関税は楽器なので0円で消費税のみ)
・JAL蔵出し手数料:365円
・ガソリン代:2000円(燃費と走行距離から算出)

【総費用】14,765円

 



【注1】
国際小口配送(スモールパッケージ:SP)は個人間のような小規模の運送用としてSP用の通関ができ、SP専用の荷物の流れにのって処理されるため通関処理もスムーズで安価。FedEXやUPSはそういったSP専用の運送形態といえます。これに対して大口業務用の貿易貨物の通関はイレギュラーが多いため個人の貨物であれば検査になる可能性が高いのだそうです。検査になってしまうと検査立会い・保税輸送の手配等の手数料等が加算されます。さらに最悪の場合は通関が切れなければ臨時開庁(17時以降に通関すること)に至り税関に払うお金を含めて10000円ぐらいかかるようです。そのため貿易貨物を専門に扱う国際運送会社の場合は個人宛の荷物を扱う場合は多めの手数料を想定して高額になる可能性を連絡するのが一般的とのこと。まあ、それにしても4万円と聞くとびっくりしますが(笑)。

 

【注2】:アメリカは国土が恐ろしく広い....運送会社も広範囲にサービス網を展開しているつもりであっても州(田舎とか)によっては利用できる国際運送会社が少なくて選べない事情もあるようです。ヨーロッパはもっと難しい国もありまして、例えばイギリスでは輸送料や保険料が非常に高額な会社もありますし、荷物を梱包するのに運送会社の職員の目の前で監督されながら荷造りせねばならない場合もあるのです。つまり送り主の立場も配慮してあげられれば理想的。私はイギリスから日本への輸送は送り主が困らないようにパーセル・フォースParcel Force International(EMS)を指定します、比較的安価で輸送も速く安心です、お試しあれ。

 

【備考】:国際運送サービスを行っている会社は大手の(というかよく名前の知られている)会社がほとんどですが、聞いたこともないような業者から案内があった場合、貿易フォワーダーという代行業のような会社がいくつかあり、荷物の配送手配を行ってくれます。

 

 

謝辞:2002年4月、このページの記載事項について空港勤務の方から非常にわかりやすい説明(鶴田の勘違いや貿易のしくみなど)を頂き、御指導頂きました。具体的な解説に心より感謝致します。

 


 通関に関する通知が届いたら!? 2003年7月追加記事

海外から品物を購入する、いわゆる個人輸入をやっていると、時として「税関からの通知ハガキ」が届くことがあります。たいていは空港の通関部署ですが、郵便局でいえば東京国際郵便局とか、横浜や川崎の港(船便のこともある)などからの通知文書です。真っ赤な速達スタンプにちょっとドキドキしながら内容を読むと、たいていは輸入された品目についての詳細を知りたいというものです(これがほとんど)。場合によっては出頭して説明し、品物を引き取ってこなければなりません。100年を超える骨董品等ではその骨董価値の証明書が必要になる場合もあるのです。

私も過去に幾度となくこの通知ハガキを受け取っていますが、幸運なことにFAXで必要な文書を提出したり、電話での口頭の説明で対処してきました。だって遠いんだもん...... 川崎なんか丸一日かかっちゃう.....。必ずしも出頭しなくてよいことを覚えておきましょう(笑)。 たいていは電話での説明で解決します。楽器の場合は輸入した目的によって関税額が異なります。販売のためであれば、けっこうな税額になりますが、「自分が弾くため」と説明すれば関税は4割安くなります。
また、ハカランダやマホガニーといった絶滅危惧種の木材では輸出側のみならず輸入(購入)側に証明書を求められることがあります。なにごとも現場百回。よく勉強するべし。

 







記事公開:1999年    最終更新日:2009年1月



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