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夜中にビールを飲みながら発作的にポチッ!とやってしまい、数日後の「何か届いたよ」にびっくりしながらも、必要の正当性を自己弁護しては「やっぱりカッコイイ!さすが俺!」と自己満足に浸ってばかりで全く反省しない。それを自ら暴露 ... あ、いや、懺悔するのが鶴田の「私的素敵頁(してきすてきぺい)」のコーナーである。
梅雨にも負けず、静かに熱くナイス・ペイっ!
● まだ懲りていないようで、今回も私的素敵PAYは「メガネ」です。
一部の方々には好評?のこのコーナー。ネタはたくさんあるのですが、なかなか記事にするゆとりがありませぬ。しかし、備忘録的に書き残しておきたいものはいくつかあるワケでして、今回もそんななかから、とっておきをひとつ紹介しまするるるるるるるるるるるるるるる .... (る が長すぎ)。
● 跳ね上げメガネ
上の写真のごとくピョコン!とレンズを上にハネ上げる方式のメガネです。そう!昭和のモボやモガのメガネですな。え?そんなに古くないって? 19世紀にはすでに跳ね上げメガネの構造は存在したようですが、日本で認知され普及したのは1950年代、60年代頃でしょうか。
私の世代からみると「昭和のおぢさんのめがね」という印象ですが、今こうやって探してみるとなかなかどうしてオシャレなものも結構あります。もちろん現在でも少数派ですが製造しています。
跳ね上げメガネには大別して単式と複式の2種類があり、さらにそれらは用途によってアレンジされます。たとえば...
というふうに、思いつきで列挙してみましたが、こんなもんでしょうか。遠近両用レンズとか中近両用レンズなどと組み合わせてみるのも面白いかもしれませんね。今回鶴田が紹介しているのは上記の複式1です。
つまり、ひとつの本体でありながら、近視補正はそのままにパタン、パタンと前玉を上下させることで即座にサングラス機能を切り替えることができるのです。昭和の時代にはどちらかといえば老眼鏡の単式が一般的だったようですが、21世紀になるとプラスチックレンズの技術が飛躍的に向上し、より軽く、薄く、高精度、高機能なレンズが作られるようになったため、新しい使い方も可能になったといえるでしょう。
問題はそのデザインなのです。皆さん、ネット上で 跳ね上げメガネ を検索してみてください。じつに様々なものを目にすることができるでしょう。
選べる時代。いいですねぇ。なんてゼイタクなんでしょう。クリップで取り付けるものもありますが、私が今回選んだのは昔ながらの蝶番機構。コレダ!
ウエリントンシェイプ・ブロータイプの複式跳ね上げ眼鏡です(以下写真)。
オシャレでしょ? でも一歩間違うと「昭和の教頭先生のメガネ」にも見えます。選ぶときはセンスを問われますな。昭和時代のデッドストック(売れ残りともいふ)も入手できますが、昭和のメガネはレンズがやたらデッカイとかフレームも太いとか、色がビミョ〜とかで容易にヒッピーに流れてしまい、選択が難しいです(それを狙うもよし)。
これは近年作られたもののようで、レンズは 50mm x 39mm と少し小振りで昭和時代と比較して全体がシャープかつ軽快なデザインになっていることがわかります。
ブローは「眉毛」の意味で文字どおり両眼の上に太い装飾が配置されます。定番の装飾スタイルのひとつですが、重量があるので今まで個人的には敬遠してきました。もう一組のレンズが追加になる「複式」だとさらに重くなります。そのせいか、軽量化のために 後玉(フレーム)側はハーフリムなっています。考えたなぁ。
今回も老眼同盟の同志のために拡大写真を用意しました。
【構造拡大写真1】 全体が綺麗に研磨されています。
【構造拡大写真2】 レンズのRがナローポルシェみたいでしょ? 美しい ... こういう楽器を作らねばなりません.
じつはコレ、自動車の運転専用メガネとして購入したものです。ケースに入れてクルマに積みっぱなし。予想以上に便利です ♪
毎日のように乗るクルマ。鶴田の場合はドライブを楽しむために勤務しているようなものです(え〜〜〜っ!)
ところが近視でメガネが必要。朝夕の時間帯に走ることがほとんどなので太陽やら前の車やらの反射がまぶしい!
近所に道路標識の裏側が銀色で激しくマブシイ交差点があって困っています。しかもトンネル出口。裏側を塗装すればいいのに...。
とりわけ近年ではHIDを組んだヘッドライトの対向車の迷惑なことしきり(本人はよく見えるんだろうけど)。
それなら紫外線とか温度で色の変わる調光レンズにしたらいいんぢゃない?
ん〜〜〜〜〜... それでもいいけど、ん〜〜〜〜〜... やっぱりダメなんです。
通勤の片道だけでも短いトンネルが2か所(季節のコースによっては3か所)あることと、中途半端な明るさの場合などが案外多いので色の変わるレンズではちょっとムリ(調光レンズ自体が朝夕の薄暗い環境での使用を警告している)。
● 長所と短所
・環境光にかかわらず自分の意志でサングラスを ON/OFF できる。
・1本で完結:今まで近視メガネとサングラスの2本を常備して掛け替えていたのが1本になりました。
・ちょっと重い:50gあります。軽いメガネばかりだった私も毎日使ってさすがに慣れましたが。
・横からの光に弱い:レンズが2枚あるため側面からの光は乱反射します。そんなときはピョン!と上げましょう。
● 構造・仕様など
・フレームは金メッキです。サングラスのレンズは写真では紺色っぽく見えますが現物は75%のグレーです。
・閉じたときにすこし角度が発生してピッタリ左右のフレームが揃わない場合もありますが、そこは手作りの「味」。
・造りは過剰なほどガッチリ。つる/テンプルの蝶番も3枚ではなく5枚です。
・ホールド感が強めですが、掛けてみると安定しています。私は自分で調整しましたが、顔のでっかい方はメガネ屋さんで調整ですな。
・つる/テンプルが150mmなので少し短いです。気になる場合はお湯のなかで曲げて調整(メガネ屋さんで調整)。
・つる/テンプルの先端部分は蝶番/丁番を仕込む都合で切端に溝がありますが、ここは自分で黒い漆を塗って目隠ししました。
● 今日のPAY
今回の入手先はヤフオク。便利な世の中になったものです。福井県鯖江(さばえ)市のメガネ屋さんです。フレームを落札するとオプションでレンズも入れてくれます。最近のレンズは薄くて軽くて安いですなぁ。むやみに高いレンズを勧めないところも誠実です。
前玉のサングラスはそのままで、後玉(フレーム)側に -1.0 の近視用レンズを入れてもらいました。以前作ったメガネのレンズの袋にデータが記載されていました。
このメガネには乱視補正は入れませんでした。約1週間で到着。表記の価格は2016年6月現在のものです。
参考:以前別のメガネを作ったときの測定値
S C AX(乱視角度) PD(瞳孔間距離)
R -1.00 -0.25 90度 遠62.0mm
L -1.00 -0.25 90度
じつはこのタイプの跳ね上げメガネは2本持ってます。
もう一つはやや丸みをおびたボストン型です。よく似てますがなぜかボストン型はお安いのです。これも気に入ってます。
Smart:黄色の鶴虎カラーのスマートにはウエリントン型を、シルバー号にはボストン型を常時積んでます。重宝してます。
福井県といえば日本国内のメガネのほとんど(90%以上)を製造し、修理の専門店も福井に集中しています。おそるべし福井県。
最近では安い中国製に押され気味とか。 MADE IN JAPAN にがんばって良いメガネを作って欲しいですな。
● 資料サイト
・めがねミュージアム http://www.megane.gr.jp/museum/contents/knowledge/sabae.html
・AERU[アエル] https://aeru.town/article/189
・鯖江メガネファクトリー オススメ! http://www.city.sabae.fukui.jp/users/monodukuri/sabaemegane/main/01.html
記事掲載:2016年7月2日
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