カポタスト製作ちょ〜入門:Top

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mP1040091.jpg木製のカポタスト。趣があっていいですねぇ。
CRANE工房ではスネイクウッドや黒檀、ハカランダ、アンボイナ、メイプル、象牙などの材を使ってカポを作っています。私はかなり昔に(20数年前だったか?)木製で手工品のカポタストを知り合いから買ったのです、とても気に入ってました。じつはその当時、自分でも作ったCapos_20ys_old.jpgぐらいです。カポタスト製作家の駆け出しですな。ここ十数年間というもの、カポは作っていなかったのですが近年また再開しました。昔の作品と比べてこだわり度が700%UP(当社比)。でも、カポタストって不思議と使う機会は少ないものです。フラメンコの世界ではポケットに入れて頻繁に使うので、このタイプのカポをスペイン式カポタストとかフラメンコ用カポタスト、なんて呼んだりもします。対してクラシックギターやアコギでは歌ったり他楽器と合わせる機会がない限り、たしかに出番が少ないのです.... 譜面台や足台と比べてもはるかに使用頻度が低い「ちょ~脇役」。

世間ではカポは基本的にギター用と思われていますが、バンジョーやウクレレ、あるいはマンドリンや古楽器にも使う人がいます。ほかにもフレットの無いヴァイオリン族のコントラバスにも使われていたりするのです。要は任意のフレット位置で全ての弦を押さえてナットがそこに位置する役目を果たせばOK! どんな弦楽器でもキーを簡単に上げられます。歌手や他楽器の音域に合わせて指遣いを変えることなく弦長を短くして移調できるスグレモノ。なんて便利なんでしょう! 鍵盤楽器や管楽器ではこうはいきませんぞ。弦楽器でヨカッタ、ヨカッタ。

クレーンではこのスペイン式カポタストmmPP5150267.jpgを真剣に作ろうということになりにけりですよ(日本語が変)。素材にコダワリ、寸法、フォルム、装飾、用途にコダワリ、あるいはカポタストの役割そのものについても考えてみたいと思っています。カポタストとはなんぞや!? カポタストに課せられた使命とは! カポタストの運命やいかに!
脇役だからこそ脇役にしかできない役目があっても良いと思うのです。カポにしかできない役目! 決して足台や譜面台にはできない役目!(←そりゃそうでしょ)、カポによるカポフリークのためのカポタスト!(←野望!)、カポタストで地球征服(←無謀)。

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CRANEのカポタストは1つづつ図面を描いてデザインされ、手作業で彫りだして製作しています。一見するとよく似たモデルも、じつは寸法や素材や形状やセッティングが全く異なるのです。

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